インプラントは一生もつ?
インプラントの治療をした後、どれくらいの期間使えるのか、インプラントの寿命についてのお話をしていきたいと思います。
どんな方でも、治療をされるのでしたら、その後できる限り長く使っていきたいと思われると思います。
歯科治療の場合ですと、人工物を用いているために、そのものの劣化だったりとか、古くなってきたということでどうしても寿命ということが問題になってきます。
インプラントの寿命
例えば、入れ歯ですと、3年から5年くらい、ブリッジですと、7年から8年くらい使えると言われています。
インプラントの場合どれくらい使えるのかというと、基本的には、半永久的に使えると思っていただいて大丈夫です。
ただ、半永久的に使うためには、条件があります。
現在使われているインプラントは、10年間の生存率が約9割と言われているんですが、この10年間という数字は、ご自身のケア次第で伸ばすこともできますし、また、短くなってしまうこともあります。
インプラントを長く使うための3つのポイント
現在主流となっているインプラント治療が始まった頃に治療をされた方は、約40年間そのインプラントで生活できたと言われています。今日は、このような長い期間インプラントをもたせるためのポイントを3つ、お話しいたします。
1つ目のポイントは「ホームケア」です。
これは、日ごろ患者様が、ご自身でやっていただくお口の中のケアのことです。インプラントも、天然歯と同じように、歯周病にかかってくることがあるんですね。
天然歯と同様、やはり汚れが溜まると、インプラントの周りの歯ぐきの炎症が起こってしまって、それが続くと、だんだん炎症が広がっていって歯周病にかかります。
歯周病がひどくなっていくと、だんだんインプラントが揺れてきてしまって、いつかボロッと取れてしまうというケースもあります。
そうならないために、ご自身の日ごろの歯ブラシをしっかりやっていただいて、歯と歯の間は歯間ブラシでしっかりケアをしていただくことが大事になってきます。
2つ目は、「メインテナンス」です。
これは歯科医院における定期健診のことです。
治療した場所というのは、ご自身で確認することができないと思います。
そのため、歯科医院に行って、咬み合わせは大丈夫か、歯周病の原因になる汚れが溜まったりしていないかというところのチェックを必ずしてもらってください。
数年間そのままにしておいて、痛みが出てきてとなると手遅れになってしまうこともあります。治療した部分が大丈夫なのか、何かトラブルが起きそうではないかというところをチェックしてもらってください。
3つ目は「安全・正確なインプラント治療」です。
これは患者様ご自身でできるものではないですね。
インプラントをされている歯科医院はたくさんありますが、インプラントというのは、ポンと入れるだけではなく、入れる方向や大きさなどによって咬み合わせた時にかかる負担を考慮する必要があります。
事前に、しっかりとした診断や、術中をどれだけ安全にするかというところで、インプラントの予後は変わってきます。
条件が悪い状態で入ったインプラントですと、いくらケアを上手にされても、万全な状態で打ったインプラントと比較するともちが悪い可能性があります。
これからインプラントをされたいという方は、ご自身で安全・正確なインプラント治療を行えるクリニックを探していただくといいのではないかと思います。