インプラント治療費について誤解していること
今、インプラントをしようか悩まれている方、インプラントに決めてはいてもどこのクリニックでするかまだ決めかねている方、様々いらっしゃるかと思います。
最近では、インターネット上の情報もかなり多くなってきているので、様々なインプラントについて調べられている方も多いと思います。
ただ、その治療費についてはなかなか不明確な部分もあるかと思うので、今回はインプラントの治療費についてお話していきたいと思います。
インプラント治療の平均費用
インプラントというのは、だいたい平均すると、1本35~40万円くらいかかります。
とても高額な治療になりますので、やはりみなさん少しでも費用を抑えたいと思っていらっしゃるかと思います。
実際、インプラントの費用について調べていると、ほとんどのところは35~40万円くらいといった費用になっています。
ですが、その半額くらい、1本20万円で提示しているクリニックもあります。
1本20万円で本当に治療できる?
ホームぺージで1本20万円というのを見られて、そのクリニックでインプラントを打ってきたとします。
インプラントを打つ前に、CTを撮ったり、咬み合わせの診断をしたりした後、歯ぐきを開いて、インプラントのネジを打つことになります。
インプラントというのは、人工のネジがあって、その上に土台を被せて、被せ物を入れてくるいわゆる3段階構造になっているんですが、最初に、一番大変な人工のネジをあごの中に入れる手術を行います。
それで無事手術が終わって、治療費として、20万円支払いをしたとします。
人工の根っこがあごにくっつくまでの間に3か月位かかりますので、3か月待ってから、いよいよ土台の型取りの段階になります。
その際に、先生から「今から土台の型を取ります。次回土台が入ります。土台と仮歯を作ることになりますが、土台が8万円、仮歯に3万円かかります。」といった話をされます。
当初20万円だと思っていた費用が、土台と仮歯に別途費用がかかってきてしまうことになるんですね。
それで、しぶしぶ土台の型を取って入れて、仮歯も入れます。
しっかり噛めるようになった状態で、経過を見て問題が無くなったら、いざ、最終的なセラミックの被せ物を入れるという段階になります。
その時に、またそのセラミックの被せ物が、1本12万円してしまう、といったこともあります。
そうなると、人工の根っこを入れる手術、土台、仮歯、被せ物のトータルで40万円以上かかる、ということになります。
治療を中断しなければならなくなることも
また、治療費として20万円支払った後、土台の型取りの段階でまた費用がかかるということを言われて、トラブルになってしまい、治療を中断してしまうといったケースもあります。
その場合、人工の根っこしか入っていない状態なので、歯はもちろん無く、全く噛めないといった状態になります。
また、インプラントのメーカーはたくさんあり、メーカーによって器具が変わってきます。
そこのクリニックでは中断してしまったので、他のクリニックで治療を続けることになりますが、マイナーなメーカーのネジだけが入っていると、被せ物を入れることができないといったことも起こり得ます。
そうなってしまうと、人工の根っこが入っただけ、という状態で過ごさなければいけないし、別のクリニック探しもとても大変、といったことになってしまいます。
そういうわけで、提示されたインプラントの治療費が、人工の根っこだけなど一部の治療費なのか、それとも、被せ物まで含めたトータルの治療費なのかということを、治療する前に確認していただいたくことがとても重要だと思います。